【2025年版】元行政職が選ぶ!レベル別、廃棄物処理法がわかるおすすめの本7選

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「廃棄物処理法、どこから学べばいいのか分からない……」
環境部門に異動したばかりの方や、資格取得を目指す方からよく聞かれる悩みです。
法律の条文は難解で、解説書も専門的なものが多く、最初の一歩が踏み出しづらいと感じている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、元行政職として廃棄物処理法の許認可や現場対応に従事してきた筆者が、実務経験と執筆経験をふまえ、目的別・レベル別に「これは本当に役立つ」と感じた書籍を厳選して紹介します。

読みやすさや実務での使いやすさも考慮していますので、現場担当者・資格取得者・新任職員など、幅広い方にとって参考になる内容です。

廃棄物処理法の本を選ぶポイント

  • 初心者には図解が豊富で、制度全体がわかる入門書がおすすめ
  • 実務者には現場対応やQ&A形式の本が有効
  • 信頼性は著者の経歴や出版社でチェック

初心者向けにおすすめの本は?

『図解入門ビジネス 最新 産廃処理の基本と仕組みがよ〜くわかる本』(尾上雅典 著)

  • 図解が豊富で、法律の全体像をイメージしやすい構成
  • 元県庁職員による解説で、制度の背景や実務の視点も反映
  • 「産業廃棄物とは?」「処理の流れは?」「業者の選び方は?」など、基礎的な疑問に幅広く対応

法律を初めて学ぶ方にとって最初のハードルは“抽象的で難解”という点ですが、この本は文章も図解もやさしく、最初の一冊として最適です。

法改正の反映はやや古い部分もありますが、制度の根幹を理解するには今でも十分役立ちます。廃棄物処理法の入門書として、多くの方に読まれている本です。

実務担当者に役立つ本は?

『いちからわかる 廃棄物処理法』(鷺坂長美 著)

  • 元環境省水大気環境局長による信頼性の高い一冊
  • 法律の趣旨や条文の背景をわかりやすく解説
  • 違反時の対応や誤解が生じやすいポイントにも踏み込んだ内容

制度の全体像だけでなく、「なぜこの条文があるのか」「どこで誤解が起きやすいのか」まで押さえておきたい方におすすめです。著者が元環境省水大気環境局長であり、出版元も「ぎょうせい」である点からも信頼感があります。

『これは廃棄物?だれが事業者?』(龍野浩一 著)

  • Q&A形式で実務の「あるある」に対応
  • 現場で悩むポイントをピンポイントで解決
  • ルールだけでなく「現場感」も学べる一冊

これは、実務で立入検査や事業者対応をしていた時期、私も何度も確認用に開いた本です。「このケースって誰の責任?」と迷うような事例が多く取り上げられていて、条文よりも実践的です。

責任者や業者におすすめの本は?

『廃棄物処理法令(三段対照)・通知集』(公益財団法人日本産業廃棄物処理振興センター)

  • 法条文・政省令・通知を横並びで確認できる構成
  • 実務で「抜け漏れ」なく制度を理解するのに最適
  • 技術管理者や担当責任者に必須

行政で働いていた頃、この本は“職員ひとり一冊”レベルでデスクに常備されていました。辞書のように使える構成で、条文間のつながりをすばやく確認できるのが最大の利点です。 通知の要点も収録されており、制度を正しく理解・運用するには欠かせない一冊です。

法律の条文は、ネットで見るよりこの本を使った方が読みやすいです。

『廃棄物処理法の重要通知と法令対応 改訂版』(BUN・尾上雅典 著)

  • 実務で押さえるべき「通知」を厳選して収録
  • 解釈に迷いやすい点を補完し、制度理解を支援
  • 元県職員・行政書士などによる現場視点の整理が特徴

通知の全文にあたるのは大変ですが、現場でよく使う通知だけをピックアップしてまとめられています。制度運用のブレを防ぎたい実務担当者にとっては、補助ツールとして非常に有効です。

法律に慣れていない方には?

『元法制局キャリアが教える 法律を読む技術・学ぶ技術』(谷口功一 著)

  • 法律の読み方・考え方の「型」を学べるベストセラー
  • 判例や条文をどのように読み解くか、ステップごとに解説
  • 法律初心者や文系出身者にもやさしい文体

制度理解に加えて「法律的なものの見方」まで身につけたい方におすすめ。文章も平易で、学習の第一歩として最適な一冊です。

私もこの本を読んだときは、もっと早くから読んでおけばよかったと後悔しました。

『図解でわかる!環境法・条例 基本のキ』(安達宏之 著)

  • 環境法全体の概要がつかめる図解本
  • 条例や他法令との関係も視覚的に整理
  • 法律初心者や学生にもわかりやすい内容

「環境法って、廃棄物処理法のほかにもいろいろあるけど、何から学べばいいの?」という方にはぴったり。私自身も、制度の横断的な構造を理解するのに非常に役立ちました。環境法に初めて触れる方の導入書としておすすめです。


まとめ:目的に応じて、最初の1冊を選ぼう

廃棄物処理法は条文だけで理解するのが難しい法律です。 だからこそ、「自分の立場・目的に合った本」を選ぶことで、理解もぐっと進みます。

  • 制度の全体像をつかみたいなら → 図解・入門書
  • 現場で役立てたいなら → Q&Aや実務書
  • 申請や対応責任者なら → 法令集や通知対照本
  • 法律の読み方そのものに不安があるなら → 法律読解の入門書から

「正しく理解できるかどうか」で、対応の質も安心感も大きく変わります。 まずは、今の自分に必要な一冊から手に取ってみてください。

柊木 遥太

地方自治体の技術職として、環境行政に約10年以上携わってきました。
廃棄物処理法や水質汚濁防止法などの法令に基づき、届出・許認可の審査、年間100件以上の立入検査を担当。現在は、製造業や行政、環境法令に関する知識を活かし、環境・技術系分野の専門ライターとして活動しています。保有資格:公害防止管理者(水質)、廃棄物処理施設技術管理者、危険物取扱者(甲種)など。本ブログでは、実務の現場で役立つ視点を大切にしながら、難しい環境法令を“わかりやすく・やさしく”解説しています。

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